防災用品体験レポ:第12回

プレスタオルを使ってみよう!

いつ何時、襲われるかわからない災害に備えて、非常持ち出し袋を用意しているという方も多いのではないないでしょうか。

当サイトにも、そんな防災意識の高い方のために、非常持ち出し袋に入れておきたい防災用品のチェックリストがありますが、老若男女問わず、忘れずに入れておきたい必須アイテムのひとつが〝タオル〟です。

タオルは手拭きや汗拭きはもちろん、怪我の応急処置(三角巾、止血など)や、ちょっとした防寒(ブランケットやマフラー代わり)、敷物としても利用することができる非常に汎用性の高いアイテムなので、1枚と言わず、できれば数枚はストックしておきたい防災用品と言えるでしょう。

しかし、軽いとはいえ、タオルは思いのほかかさばるため、あまり入れ過ぎても他の防災グッズが入らなくなってしまいます。

プレスタオルそんな時に役立つのが、今回の体験レポで取りあげる〝プレスタオル〟です。

プレスタオルは、意外と注目を浴びている商品なので、既に持っている方もいるかもしれませんが、実際に使ったことがあるという人は少ないはずです(なぜなら、そこそこ値が張るので、平時にわざわざ使わない…)。

そこで、実際にタオルを使い、肌触りや吸水性などの機能をチェックしてみるので、プレスタオルという商品の存在すら知らなかったという人はもちろん、知ってはいたけど一度も使ったことはないという方の参考になれば幸いです。



株式会社 光の『プレスタオル』とは?

プレスタオルとは、言葉どおり、Press(圧力をかける)した圧縮タイプのタオルのことで、この手の圧縮タオルは複数のメーカーが取り扱っていますが、今回、使用する商品は株式会社光の『プレスタオル』です。

㈱光は、広島県に本社を構える1950年創業の卸売業者で、主にタオルの製造販売に力を入れていますが、名入れタオルなども作っていることから、ノベリティーグッズやプレゼント品として使いたい人にも重宝する会社といえるでしょう。

さて、そんなタオルの製造販売には自信がある㈱光が、持ち運びに便利で、かつ、すぐに使用できるタオルはないものかと考えた結果、開発した商品が『プレスタオル』です。

繊維を傷めずに圧縮する技術(特許・実用新案を取得)の開発に苦労したとのことですが、果たして、その点は十分に満足できるタオルに仕上がっているのか、実際に使った上で判断してみたいと思います。

こちらの商品が㈱光の圧縮タオルです。
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パッと見、これがタオル?と疑ってしまうくらい表面は硬く、ギュッと圧縮されており、タオル自体は薄手のビニールでパックされているだけの簡素な品ですが、メーカー希望小売価格は300円(税抜き)となっているため、普段使いのフェイスタオルは、百均や業務用タオルで済ませるという方にとっては、少々お高めのタオルと言えるかもしれません。
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㈱光の『プレスタオル』は、いったいどれくらい圧縮されたタオルなのかということを知っていただくため、比較対象になりそうな手近なものを2点ほど横に並べてみましたが、スマホを所有しているという方は、それよりも1回り小さいサイズと思ってください。

また、総重量も66gと軽い(まあ、そもそもタオル自体が軽いので、この点は特に優れているというわけではありませんが…)ため、コンパクトサイズで携帯に便利という点については、とても優れており、非常持ち出し袋に入れておくには良さげなタオルであることは間違いありません。

それでは、ビニール包装を外して、タオルを取り出してみましょう!
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こちらがビニール(外装)を剥がしたプレスタオルです。

硬く圧縮されているとはいえ、表面のざらつきやタオル素材(綿100%)の質感は残っており、注意深く見ると、所々に綿糸のほつれと思われる箇所も確認できます。

㈱光の『プレスタオル』は、2通り(手でほぐす or 水に浸す)の方法で使用できる状態に戻すことができますが、今回は水が貴重になった場合の災害時を想定して、手でほぐす方法を選択してみました。

そのほぐす過程がこちらになりますが、実際に手でほぐしてみて気付いたことは、最初に割る作業が意外と手こずるということ。
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大きなひび割れを1つ作ってしまえば、後はその割れ目に指を入れて、それほど力を加えずにほぐすことができますが、最初に割れ目を作る作業に思いのほか強い力が必要となるので、間違っても爪を使って無理やりこじ開けようとはせず、両手でしっかりと持ち、真っ二つに割るように力を入れるのがポイントです。

ちなみに、この手でほぐす作業、広げるときに音や感触がなんとも言えずクセになるので、子供なら意外と楽しみながら手伝ってくれるのではないでしょうか。

一方、こちらの画像は、取りあえず広げただけの『プレスタオル』です。
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ところどころに折れ目やシワがくっきりと残っており、新品のタオルといった印象はどこにもないため、見た目だけで判断すると、使ってもあまり気持ちの良さそうなタオルには見えません。

そこで、手でよく揉みほぐした後、再度、広げたタオルがこちらになります。
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揉みほぐす前のタオルに比べるとタオルらしさは出てきましたが、折れ目やシワが完全に消えたわけではないため、よれよれ感は残ったままです。

とはいえ、手でほぐして使う場合は、この程度が限界でしょう。

※補足情報:水を使って戻す場合は、折れ目やシワは消えてなくなります。

ちなみに【画像:右】は、使用前と使用後のタオルのサイズを比較したものですが、手でほぐした後の現物(プレスタオル)サイズは、約83cm×30cm(ほぐし方次第で、多少伸び縮は前後しそう)で、一般的なフェイスタオルのサイズと大きな差はありません。



『プレスタオル』を使ってみた感想と防災用品としての評価

それでは、プレスタオルの生地をチェックしてみましょう!
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商品は自腹で購入している(まあ、自腹でなくても、心にもないことは言いませんが…)ので、遠慮なく言わせもらいますが、はっきりいって未使用の新品タオルといった印象はどこにもありません。

むしろ、ある程度、繰り返し使用した使い古しのタオルといった感じでしょうか。

素材の綿糸は粗く固いため、どうしても、ざらつき感は否めず、フワッとしたソフトタッチの手触りを想像していると、ガッカリしてしまいます。
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せっかくなので、参考までに日本が誇る(かどうかは知りませんが…)国産タオルシェアの半分を占めるらしい大阪・泉州で作られている有名ブランドタオル『泉州タオル』と比較してましたが、その違いは歴然!

タオルの厚みは薄く、安価なフェイスタオルと大差ないため、肌触りという点においては、個人的には残念ながら満足できるようなレベルのタオルには仕上がっていませんでした。

では、吸収性の方はどうか・・・!?

さっそく使って(未使用タオルは、通常、糊が付いているため、吸収率が悪く使用前に洗うことで吸収率が良くなりますが、今回は非常時を想定した体験レポなので一度も洗わずに使用)みましたが、この点に関しては文句なし!

手拭きとしてはもちろん、シャワーを浴びた後の体拭きとしても使ってみましたが、1枚で十分に水気をサッと拭き取る吸収性があり、満足のいく結果が得られました。

では最後に、『プレスタオル』を実際に使ってみた上で、商品の感想をまとめておきます。
『プレスタオル』は、特に災害時を想定して開発された商品というわけではないため、防災グッズとしてみると欠点もみられますが、普通のフェイスタオルをそのまま折り畳むよりもコンパクトに収納できるため、非常持ち出し袋などに入れておくタオルとして重宝するような気がします。

presstowel8そのため、問題はタオルそのものの使い心地ということになります。

先にも述べたとおり、肌触りは決して良いものではないため、その点さえ目をつぶれば、少しでも袋内のスペースを確保したい人にとって圧縮タオルは検討してみる価値はありそうです。

ちなみに、今回の体験レポではタオルにスポットを当てていますが、防災グッズとして役立つ圧縮タイプの商品は、他にも軍手下着類も商品化されているため、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。



2016.5.30 掲載


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